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IoTビジネスコンパス④ ~6つのマネタイズ方法~

なぜそれが利益を生み出すのか?

~IoTは、企業の利益モデルの選択肢が拡大させる~

これまでで、自転車メーカーの新規事業企画担当が、ゼロからIoTを活用したビジネスを企画する際の糸口を見つける為、IoTビジネスコンパスを活用し、「既存市場」に対して、「取引コスト削減」という価値提案をする為の方法として、「現場状況の把握=現状認識の拡張」というビジネス企画の種を考えてきました。IoTビジネスコンパス③_途中経過

IoTビジネスコンパス①「Who編」

IoTビジネスコンパス②「What編」

IoTビジネスコンパス③「How編」

今回は、Why編「なぜそれが利益を生み出すのか?」という点についてご説明したいと思います。

利益モデルとして、昔からの基本は、モノを売る、サービスの対価を頂くだと思いますが、この現代社会で、それ一本で収益をあげている企業は減ってきています。(これだけで継続的に収益をあげられるというのは、ある意味最強の企業と思っております)

IoT時代には、これまで自社では考えられなかったような利益モデルが考えられます。例えば、ドイツのケーザーコンプレッサー社。エアーコンプレッサー装置にセンサーと通信機能を取り付け、エアー供給量を遠隔で把握。使用量に応じて、課金し、「装置ではなく、空気を売る」いう利益モデルを実現しています。

出典:エブリセンス社ホームページ   http://every-sense.com/

出典:エブリセンス社ホームページhttp://every-sense.com/

EverySense社は、センサーデータ(情報) を生み出す「データの持ち主」と、そのデータが欲しいという人の条件を マッチングさせ、仲介をするIoTプラットフォームサービスを提供しています。例えば、皆さんが毎日持ち歩くスマートフォンやリビングにあるセンサーデバイスからデータをEverySenseプラットフォームに送ります。マーケティング会社や商品企画者や研究開発者がそういった一般消費者のデータが欲しい時、Everysenseプラットフォーム経由で簡単に取得が可能になります。こういったサービスが増えると、企業の日常の生産活動における何かしらのデータ(これまで無視されてきたもの)が、世の中の他の誰かにとって価値あるものとして収益につながる可能性が広がります。

IoT事業をマネタイズ化するための6つの収益モデル

~IoTは、企業の利益モデルの選択肢が拡大させる~

図1 IoTビジネスコンパス How編

図1 IoTビジネスコンパス How編

では、IoTビジネスを企画する際、我々としては、どのような段階を経て、マネタイズをしていけばよいでしょうか。図1は、ステップを6段階をに分けたものです。「レベル1、プロダクトプレミアム/マルチコンポーネント」、センサー内蔵のプロダクトまたは多目的型センサーをワンタイム課金で販売するモデルです。プロダクト自体にかなりの独自性と、技術的模倣困難性がある場合は、成り立つかもしれませんが、多くの場合、すぐに同じような製品が出てきて、あっという間にレッドオーシャン市場になります。

「レベル2サービスプレミアム」は、センサーデバイスを通じ、無料及びプレミアムのサービスを提供するというものです。この辺りで参考になるのは、スマートドライブ社です。こちらの会社では、今乗っている車につける事で、「故障情報や運転履歴・安全運転診断・統計分析」が出来るデバイスを開発。このデバイス通じて可能になるサービスで収益を拡大させようとしています。たとえば、保険会社と組んで、安全運転をしているドライバーには、保険料が安くなるサービスを展開するというような具合です。保険料が安くなるという事であれば、ドライバーがこのデバイスを買う動機にも繋がります。

「レベル3のサービスインストールベース」はいわゆるジレット替え刃モデルです。物理的プロダクトは無料または安価で、センサーを通じたサービスで利益を得るモデルです。上述のケーザーコンプレッサー社の事例は、こちらにあたります。

「レベル4のパッケージ化されたデータ販売」は、センサーを通じて収集された価値のあるデータおよび知見を販売するモデルです。上述のエブリセンス社のプラットフォームを活用して、このような収益モデルに繋げても面白いですね。

「レベル5 収益シェア/パフォーマンスベース」は、利用者の既存の生産などのプロセスまたはリソースの最適化によって得られた利益、またはそれを通じたコスト削減で収益を拡大させるモデルです。ハーレーダビットソン社は、あらゆる製造プロセス・装置にセンサーなどを取り付け、監視する事で、納品リードタイムの削減や部品在庫コストを削減させたそうです。(参考ページ)

「レベル6 マルチサイドエコシステム」は、性格の異なる複数の顧客からの多様な収益の流れによって利益を得るモデルです。

このように、IoTは、われわれの従来の収益モデルを革新させる為の大きな武器になります。例えば、先日のブログでも書いた、IoTによる新たな価値提案という視点を起点にしてビジネスアイデアがなかなか思い浮かばない場合、自社の既存のビジネスの課金ポイントをIoTという概念・技術を活用する事によって革新できないかという切り口で考えてみるのも一つの方法かと思います。

IoTビジネスモデルコンパス④_WHY 完成

図2 IoT事業企画 とっかかり案

今回の設定である自転車メーカーの新規事業企画としては、自転車メーカーの「既存市場」に「取引コスト削減」という価値提案を「現場状況の把握」という方法で生成し、収益モデルの出発点を「レベル1、プロダクトプレミアム/マルチコンポーネント」としたいと思います。

さて、このようにして、まずは、新規事業企画立案の為のアイデアの種が出来上がりました。(図2 IoT事業企画 とっかかり案)IoTビジネスモデルコンパスを使うと、初期企画段階時に、将来的な事業ロードマップの選択肢がイメージ出来、その事で、より具体的な検討が進めやすい利点があります。

 

これまで4回にわたり、ゼロからIoTを使った事業企画を検討する際、自社の既存のビジネスがある上で、「どこから手を付けるか」「何から考えるか」という企画担当者の悩みを解決するツールとして、IoTビジネスコンパス活用方法についてご紹介していきました。

ただ、IoTビジネスコンパスは、今後どのようなロードマップを描くかの地図とコンパスとしても活用可能です。その辺りの活用方法などは、次回以降、ご紹介していきたいと思います。

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2016年1月17日 IoTビジネスコンパス①

2016年1月18日 IoTビジネスコンパス②

2016年1月19日 IoTビジネスコンパス③

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