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IoTビジネスコンパス③ ~価値提案の生成 6パターン~ 

堅牢なビジネスモデルを作るために

~IoTにおける価値生成に 特別な技術は 必須でない~

これまでで、自転車メーカーの新規事業企画担当が、ゼロからIoTを活用したビジネスを企画する際の糸口を見つける為、IoTビジネスコンパスを活用し、「既存市場」に対して、「取引コスト削減」という価値提案をするビジネス企画の種を考えてきました。IoTビジネスコンパス②_WHO WHAT

IoTビジネスコンパス①「Who編」

IoTビジネスコンパス②「What編」

今回は、How編「どのように価値を生成するか」という点についてご説明したいと思います。

「IoT分野で、どのように価値を生成するか」というと、「技術的に新しい何かを使わなければ・・」「誰も考え付かないようなアイデアを創出しなければ・・」というように難しく考えてしまいがちですが、私どもは、決して、そうではないと考えております。

ここで、世界のIoTの第一人者といえる東京大学の坂村健教授のお言葉をご紹介します。(※携帯電話、家電などの組込OSとして世界中で多数使われている。TRONを構築された方で、1989年時点で、現在のIoT事例の代表格ともいえるスマートハウスの世界を、「電脳ハウス」というもので実現した方。IoTという言葉は使っていなかったが、日常生活のあらゆる部分にコンピュータを組み込んで、ネットワークの力を活用しながら相互に連携させるという現在のIoTのイメージを誰よりも先に提唱・具現化された方です)

「IoTは新しい何かを作るのではなく、既存のモノを既存のインフラでつなげて事業化し、利益を出していくか?」 2015年12月4日 「IoTイニシアティブ2015」での、坂村教授の講演より引用

この言葉にも表されているように、IoTを使った価値の生成をするために、驚くような技術は必要ありません。

最近は、IoTビジネスを具現化させるための、ハードウェア開発支援や、ソフトウェア開発支援、IoTプラットフォームの提供、起業家向けのアクセラレーションプログラムなど、様々な形で、IoT事業開発を行おうとする人々の支援サービスが繰り広げられていますので、技術に精通していない場合でも、IoTサービスを具現化する為の技術的なハードルというのは、だいぶ下がっています。

このような状況を踏まえると、IoTでの価値提案を生成をするためには、特別な技術ではなく、他者とのコラボレーションだったり、これまでに、あまり目を向けられなかった資源(情報も含む)を活用したり、顧客に価値提供した後も、顧客ととも新たな価値を共創していく方法が重要であると感じています。

IoT事業を支える6つの価値生成パターン

~どのような段階を経て、より堅牢なビジネスモデルを構築するか~

上述のような現状を踏まえながら、国内外の様々な事例を参考に、価値生成における6つのパターンを考えてみました。IoTビジネスコンパスにHowに入る部分です。「図1 価値生成6パターン」

価値生成6パターン

図1 価値生成6パターン

最近ニュースでよく話題になるセンサーが搭載され、ネットとの接続機能をもったIoT製品・プロダクト、いわゆるスマートデバイスは、すべてが、レベル1である「現場状況の追跡」が出来るものになっています。現場状況の追跡は、温度変化の追跡かも知れませんし、位置情報の追跡かも知れません、雪が降っているかどうかかも知れませんし、雪の影響で駅に人が入れないで、道にあふれかえっている駅周辺状況の追跡かも知れません。

もし、皆さまが現状提供している製品・サービスに、この点を取り入れてない場合、それは、IoTによって新たな価値提案を生成する絶好の機会となります。また、新たなスマートデバイスを作らなくても、既存のモノやヒトから得られる情報(SNS情報やオープンデータ)を集約することで、現場状況の追跡も可能です。先日、都心で雪が降った影響で、列車が遅れ、駅に人が溢れかえった際、ツイッターやフェイスブックで、その情報を逐一UPしてくれる人々がとても多かったです。私の家族も、鉄道会社の情報よりも、現場にいる人々のツイートを見て運行状況を確認していました。これは現場にいる人がスマートデバイスの役割をしたのと同じですが、こういったシェアされた情報を集約・分析するだけでも、「現場状況の追跡」は可能だといえます。(もちろん実現のハードルがあるかも知れませんが、もしかするとこのような事は、私が把握していないだけで、すでにどこかでサービスインされている気もします。)

ちなみに、あるIoTサービスを展開している企業では、そのサービスには直接必要のないデータも蓄積しています(もちろん情報のセキュリティはクリアされています)。理由は、そこから得られる知見を価値化し、外部企業に販売したり、サービスのコラボレーションを企画したりといった動きをする為です。「図1 価値生成6パターン」で言うレベル5の部分になります。ここまで来るには、データの解析などの取り組みという段階も経なければならない為、一朝一夕には実現できませんが、この段階まで成長すると、その企業はある分野でのプラットフォーム企業になるため、ビジネスモデルは、より堅牢になり、高い収益性と長い継続性をもつようになります。

初期段階で企画検討するにあたっても、上記のような将来的なビジネスモデルの姿を指針としてお持ちいただき、より拡張性の高いビジネス企画すべく、IoTビジネスコンパスを活用して頂けたらと思います。

今回の設定である自転車メーカーの新規事業企画としては、レIoTビジネスコンパス③_途中経過ベル1を取り入れ、自転車メーカーの「既存市場」に「取引コスト削減」という価値提案を生成する為に、「現場状況の把握」という方法で、価値生成が出来ないか、さらに検討を進めていきたいと思います。

 

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2016年1月17日 IoTビジネスコンパス①

2016年1月18日 IoTビジネスコンパス②

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